Senior

シニアの予防について

お口の健康を維持することが、体全身の健康維持にもつながります

シニア世代の方がいつまでも笑顔でイキイキと暮らしていくためには、「しっかりと噛める」ことが重要です。
しっかりと噛めること=今まで通り好きな食事ができるので、充実した食生活を送ることができ、栄養も積極的に取り入れられます。
また、体の体幹バランスや運動機能が高まり、健康を維持しやすくなる、よく噛むことで、脳の血流が良くなり、 認知症予防、感染症予防をサポートするなど、歯の健康を維持することが全身の健康維持にもつながります。
シニア世代の方ほど、予防歯科を活用していただき、お口の健康を守っていただくことが大切です。

全身疾患との関係

歯周病はお口だけの問題ではありません。下記の疾患にも影響を及ぼすことがわかってきました。

脳梗塞

重度の歯周病がある場合、歯周病がない人に比べて発病する危険が高いことが報告されています。

誤嚥性肺炎

歯周病原因菌の混じった自らの唾液や消化管内容物を吸引したり、誤嚥したりすることによって肺炎を引き起こす可能性があります。

細菌性心内膜炎 狭心症・心筋梗塞

歯周病菌が血液中に入り、心臓の弁やその周囲に感染して心内膜炎を引き起こしたり、血管壁に炎症を起こして動脈硬化を誘発します。

糖尿病

歯周病によって発声する毒素が血液中に入り込み、インスリンの機能を阻害し、糖尿病を悪化させることが指摘されています。

シニア世代が抱えるお口の問題

年齢が進むにつれて口腔機能が低下するシニア世代に対しては、家庭でのケアに加え、定期的に専門家による予防的なケアや衛生管理を受けることを推奨いたします。加齢に伴い唾液の分泌が減少し、さらに持病の治療に伴う薬の副作用によっても唾液の分泌が低下する可能性があります。唾液は口腔内を清浄に保つ役割を果たしているため、その量が減少すると歯に汚れが蓄積しやすくなります。また、歯周病が進行し、歯が揺れたり抜けたりすることが見られる世代でもあります。糖尿病や骨粗鬆症、高血圧などの持病を抱える方は、歯周病が悪化するリスクが高まるため、特に注意が必要です。

口臭が気になってきます

唾液が少なくなると、唾液が少なくなることによって歯垢がつきやすく、歯茎が下がって露出した歯根に虫歯ができやすくなったりします。歯周病や虫歯が発生した口内で、さらに細菌の温床となった入れ歯から匂いが出やすくなります。
また、口内炎や口角炎、カンジダ症を起こしやすくなるリスクもあります。

飲み込む機能が低下します

お口周囲の筋力が低下してくることにより、飲み込む機能が低下し、食事中に食べこぼす、むせる、ということが多くなります。また、お口の中に食べカスが残りやすくなります。

シニア世代の予防歯科のポイント

しっかりと噛める状態を維持する

シニア世代の方が健康を維持するために、よく噛める歯があることは大変重要です。
歯科で予防的なメインテナンスを怠らず、今あるご自分の歯を良い状態で保ち続けられるようにしましょう。

入れ歯のお手入れと
定期的なメインテナンスを怠らない

入れ歯や義歯に関して「今特に調子は悪くない」「何か不具合が起こったら歯医者へ行こう」という姿勢では、残念ながら予防ケアとしては不十分です。2-3ヶ月に1度と、メンテナンスの頻度を決めて、定期的な歯科検診を受けるようにしましょう。

お口の衛生状態を改善して
誤嚥性肺炎を防ぐ

飲み込む働きがうまく行かなくなり、さらに体力や免疫力が低下すると、お口の中で増殖した細菌が、眠っている間や食事中に唾液や食物と一緒に気管の方へ入ってしまい、「誤嚥性肺炎」を起こしやすくなります。肺炎はご高齢の方の死亡原因となることが多く、寝たきりの原因になることもあります。

インフルエンザ他、
感染症にも効果を発揮

お口の衛生状態をよくしておくことで、感染症の予防効果があることもわかってきました。お口をきれいにすることで、体の健康を守ることにも役立つのです。予防歯科治療を積極的に取り入れてください。